12月の新刊「私がヤングケアラーだったころ――統合失調症の母とともに」

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プルーフ(色味チェック用の出力紙)を束見本(製本の見本)に巻いてみた。

★12月13日頃出来

私がヤングケアラーだったころ
――統合失調症の母とともに

林真司 著
みずのわ出版 発行
四六判並製 103頁 税込定価1,320円(本体1,200円+税)
ISBN978-4-86426-047-3 C0036

装幀 林哲夫
印刷 (株)山田写真製版所
製本 (株)渋谷文泉閣
プリンティングディレクション 黒田典孝((株)山田写真製版所金沢支店)

民際学を志すノンフィクション作家が綴るヤングケアラー体験

 近年、テレビや新聞等でヤングケアラーという言葉に触れる機会が増えている。病気の近親者を介護する若者が、けっして少なくないという事実に、ようやく社会も気づき始めたようである。
 これまでヤングケアラーの存在は、全くといってよいほど知られてこなかった。理由のひとつとして言えるのは、当事者たちがひっそりと息を潜めるように暮らしてきたということがある。病気の親や兄弟姉妹を、人知れず世話する若者が世の中にはたくさんいるのだが、様々な理由から他人に打ち明けられずにいる。特に、病気が精神疾患の場合、世間の偏見もありカミングアウトするのは、勇気がいる。子どもが家族の病気を知られたくないと思う気持ちには、多くの酌むべき事情がある。
 じつは私自身、いまでいうヤングケアラーであった。
 母と私たち家族が辿った道のりが、もしかすると現代のヤングケアラーたちにとって、わずかではあるが、現状を打開する糸口になるかもしれないと思い、筆をとることにした。
 あきらめずに苦難に向き合っているうちに、いつかきっと灯りは見えてくる。そのことを、いま実際に苦闘している人たちに伝えたい。(本書、序章より抜粋)

序章 ヤングケアラーの四六年
第一章 中学時代
第二章 暗中模索
第三章 医師との邂逅
第四章 シマ豆腐をめぐる長い旅
第五章 母の親離れ
第六章 有機野菜とラベリング
第七章 父の思い
第八章 従姉の自死
第九章 偏見と支えと
第十章 狂気の意味するもの
終章 こころの色、こころの形

用紙
カバー 里紙 白 四六判Y目 130kg(4°)
表紙 ハーフエア ヘンプ 四六判Y目 180kg(K/1°)
見返 ハーフエア チャコール 四六判Y目 110kg
本文 淡クリーム琥珀N 四六判Y目62kg(K/1°)

京都の美術書山崎書店さん。

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京都の山崎書店さんからのお知らせ。

数年前より企画しておりました特集カタログが、ようやく完成致しました。
内容は主に、明治期に京都で出版された彩色木版摺模様本と内外の模様本やその他、重要な資料文献などで、カラー図版70ページ資料文献1300冊を合わせて170ページとなっております。

特集カタログ きものノ国「日本」
Japan Land of The KIMONOは、
下記ebook5サイトにてご覧いただけます。

→ https://my.ebook5.net/artbooksyamazaki/kimono/

ebook5の特徴
全文検索に対応しております
・しおり、ブックマークに対応
スマホ等でも安全で快適に

山崎書店サイト http://www.artbooks.jp/

 

桐生悠々、没後80年。

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昨日付東京新聞中日新聞)。森本孝さん(みずのわ出版「古老の人生を聞く―宮本常一ふるさと選書第1集」監修/玉川大学出版部「宮本常一民俗学」など)よりコピー画像を送って戴いた。

言わねばならぬこと。
安倍菅高市は根源的、悪魔的な悪。岸田は凡庸の悪。いまの自民党で誰が通ったとしてもろくなものではない。時の権力者の私利私欲のために人間が一人、自死を強いられたのだ。これが裁かれずして、まともな法治国家とは呼べぬ。

みかん印メモ/宮本常一ふるさと選書。

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★★
みかん印の白無地ブロックメモ

9.5×9.5cm 1冊あたり100枚 天綴じ
目にやさしく、風合いに優れ、書き心地の良い書籍用紙(b7ナチュラル)使用
書籍印刷製本時、原紙からの断裁工程により発生する余剰部分を有効活用しました

頒価
1冊 250円(税込)

送料
1冊 110円
2冊以上 無料


★★
古老の人生を聞く 宮本常一ふるさと選書第1集

収録作品…ふるさと大島/奇兵隊士の話/世間師/梶田富五郎翁

著者 宮本常一
編者 宮本常一記念館(周防大島文化交流センター)
監修 森本孝
発行 みずのわ出版

定価 本体1200円+税 ISBN978-4-86426-101-2 C0395
菊判(227mm×152mm)並製本 カバー装 扉共紙 88頁

用紙/刷色
カバー ヘリオスGA ナチュラル 四六判Y目135kg 4°
表紙 気包紙-U-FS K判T目147.5kg K1°
本文 b7ナチュラル 四六判T目79kg K1°

印刷 (株)山田写真製版所
製本 (株)渋谷文泉閣
装幀 林哲夫
プリンティングディレクション 黒田典孝(山田写真製版所金沢支店)

「編者あとがき」より抜粋
 宮本常一が1981年に亡くなってちょうど40年が経ちました。宮本常一はふるさと周防大島のことを深く調べ、そこで考えたことをたくさんの書物に書き残しています。私たちは宮本の著作を通して、ふるさとがたどってきた歴史を知ることができ、どうやって現在の暮らしが形作られてきたのか、また暮らしをより豊かにしていくにはどうしたらいいのかに思いを巡らせることができます。
 ふるさとを知り愛した民俗学者の著作を、多くの人と読み継ぎ、地域の未来を考える共有の財産としていきたいと思い、「宮本常一ふるさと選書」として刊行を開始することにしました。そこで、小中学生や高校生をはじめ若い世代にも親しんでもらえるように、漢字にはルビを付し、難しい用語には簡単な解説をつけました。また、写真や図版を挿入して、宮本が書き残したことのイメージが膨らむように工夫しました。
「ふるさと大島」は、「周防大島」(『島』有紀書房、1961年)と「旅を誘う白木山」(『岳人別冊 グラフ国立公園』中日新聞社、1971年)として刊行されたものです。周防大島の歴史的な特色と執筆当時の島の空気感を、簡潔かつ、愛情に満ちた筆使いで描かれています。本シリーズ全体を俯瞰する文章として冒頭に収録しました。
奇兵隊士の話」「世間師(しょけんし)」「梶田富五郎翁」が本書の中心になるものです。宮本常一聞き書きの中でも、周防大島生まれの古老たちの話をまとめたこの三つを収録しています。幕末から明治を生きた人たちの話には一定のリズムがあったと宮本は回想しています。その語りのリズムを活かした文章は、声に出して読めば、また新たな発見があるかもしれません。
 宮本常一が聞いた古老たちの人生からは、周防大島というところが決して隔絶された世界ではなく、絶えず外の世界との往来があったことを教えてくれます。遠くに見える山々や家並みは旅情を誘い、眼前に広がる穏やかな瀬戸内海は新たな場所へとつながっていたのです。
 道路が拡張されて埋め立てが進み、当時と風景が一変したように思えますが、ミカンの花の香り、家々が密集する町の佇まい、季節ごとの祭礼、海を行き交う漁船のエンジン音に、宮本常一が描いた周防大島の素朴で誠実な営みを感じることができます。宮本が書き残した古老たちの人生は、決して遠い過去の話ではなく、現在につながることなのです。


第1期 第5集までの収録予定(各巻の表題は未定)

第2集 2022年4月刊行予定
私のふるさと

第3集 2023年4月刊行予定
私の祖父/母親の躾/父親の躾

第4集 2024年4月刊行予定
子供の世界/萩の花

第5集 2025年4月刊行予定
母の悲願/子守歌


★★
ご購入申し込みは以下アドレスまで。
mizunowa■osk2.3web.ne.jp
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