第37回農業ジャーナリスト賞。

柳原一徳著「本とみかんと子育てと――農家兼業編集者の周防大島フィールドノート」(みずのわ出版)が、第37回農業ジャーナリスト賞特別賞に選ばれました。

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これを機に、もう少しは売れてほしいものです……。


本とみかんと子育てと 農家兼業編集者の周防大島フィールドノート
柳原一徳 著 A5判並製カバー装 671頁!
税込定価 3,300円(本体3,000円+税)ISBN978-4-86426-046-6 C0036

版元直売 送料無料
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5冊以上ご購入の場合、8掛(1冊あたり2,640円)で納品します。


【目次】
前書―みかんの島で想う
みかんの島を守る/大島みかんの現状と憂鬱/みかん作業の心映え/旅の始まり、外の広い世界への憧憬/旅をやめる/空家修繕、家庭菜園を復活させる/みかんを軸に島の生活誌を編む/気候変動の害、災害級の猛暑/豪雨災害と除草剤の害―農業は環境を守るのか?/農民こそ文化人―住井すゑの言葉を反芻する/みかん一つで、大島が、世界が視える/紙の本であらねばならぬ理由

日録本編(2017年9月7日~2020年5月31日)

補遺

島の記憶と記録
島の記憶と記録、そして旅人宮本常一のまなざし/見んさい。蜜柑が喜うぢょる―梶田富五郎の記憶と島の畑と/海の民の記憶/ソウルからピョンヤンまで―植民地の記憶1/移民が移民を呼ぶ―植民地の記憶2

世代を繋ぐ仕事
性根を入れる/都会を見限る/不要不急だからこそ/経験知と書物知/人の営みの背景を知る/社会の主流から外れるということ/知らなければいけない/地方で出版をするということ/編集者の職業倫理/形あるものとして残す/世代を繋ぐ

リアル書店と取次の役割――目先の利益や利便性より重いものは

資料編

安下庄 2000年平年値と2010年平年値の比較/安下庄の月ごと・年ごとの降水量・気温と階級別日数/温州みかん防除暦/空から見た安下庄、みかん産地の変化/索引

著者 柳原一徳(やなぎはら・いっとく)
1969年(昭和44)神戸市葺合区(現・中央区)生。兵庫県立御影高校を経て旧日本写真専門学校卒業。1991年(平成3)奈良新聞に写真記者として中途入社。奈良テレビ放送記者等を経て、1997年神戸でみずのわ出版創業。2011年山口県周防大島に移転。みかん農家、写真館兼業。公益社団法人日本写真協会会員。2014年度、梓会出版文化賞30回記念特別賞受賞。編著書に「従軍慰安婦問題と戦後五〇年」「阪神大震災・被災地の風貌」「震災五年の神戸を歩く」「神戸市戦災焼失区域図復刻版」、写文集に「われ、決起せず――聞書・カウラ捕虜暴動とハンセン病を生き抜いて」(立花誠一郎、佐田尾信作共著)、「親なき家の片づけ日記――信州坂北にて」(島利栄子共著)など。「本とみかんと子育てと――農家兼業編集者の周防大島フィールドノート」で第37回農業ジャーナリスト賞特別賞受賞。

みずのわ出版 Tel/Fax 0820-77-1739
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地方・小出版流通センターJRC(人文・社会科学書流通センター)取扱

 

宮本常一ふるさと選書第2集、校了。

宮本常一の本、校了。5月下旬出来予定。画像は、束見本にプルーフ(簡易色校正紙)を巻いたところ。


ふるさとを憶う
宮本常一ふるさと選書 第2集

本体1,200円+税
ISBN978-4-86426-102-9 C0395

宮本常一 著
柳原一徳 編
森本孝 監修
宮本常一記念館 編集協力
装幀 林哲夫

目次

私のふるさと

一 宮の森
家のまわり
鳥・蝉・烏
木の実
森の古木
記念碑と芝居小屋
小学校
絵馬
風の音と波の音

二 渚にて
新宮島
干潟の生き物
渚に来るもの
カニとたわむる
磯あそび
小さな島の歴史
ある老人の死

三 故里だより
風と海と
石垣を築く
山より下る
凪ぎの海

四 村の家
昔の商法
一人の娘
新開地と店屋
化物の出る場所
最近の変化

宮本常一が書き遺したふるさと大島の変化(柳原一徳

「北國の神話」お彼岸前出来予定。

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★お彼岸前出来予定。
画像=束見本にジャケット刷取りを巻くとこんな感じ。

 

表題 北國の神話
著者 福島清(画家・文筆家)
発行 みずのわ出版
印刷 (株)山田写真製版所
製本 (株)渋谷文泉閣
プリンティングディレクション 黒田典孝(㈱山田写真製版所金沢支店)
装幀 福島清(ジャケット画「抗PD-1抗体 模式図」・デザイン)
   柳原悠太(ジャケット文字)
   林哲夫(表紙・扉)
発行日 2022年3月25日(3月18日頃出来)
体裁 A5判 糸篝丸背上製本 352頁
定価 本体4,200円+税
ISBN978-4-86426-048-0 C0095

章立て
1 ニューヨーク散歩
2 東北見聞録
3 獺祭
4 沿海州探検行
5 百済彩光
6 松田文彦から本庶佑
7 ステラ
8 怪人テボォ
9 自死
10 ナイチンゲールへの旅
11 ニューヨーク絵画抄
12 北の刑務所
13 怪獣
14 洗礼
15 ダックスフント奇譚
16 枉駕漫録
17 COVID-19
18 北國の神話
「神話シリーズ」全3巻『男達の神話』『渚と街角の神話』『北國の神話』特別事象・事物の解説/登場人物名索引(付:訂正・補遺・備考)

著者
福島清(ふくしま・きよし)
1948年(昭和23)神戸市生まれ。画家、造形家、登山家。大阪RCC(ロック・クライミング・クラブ)創立会員。雪と岩の集団「蟻の会」を創設。造形美術作品は個展を中心に発表。パブリックコレクションは衆議院京都大学・大阪産業創造館。著書に『男達の神話』『渚と街角の神話』(みずのわ出版)、『Unnennbarrer Ort〈名状シガタイ行方〉』(デトレフ・バウアー・オフィス)。

50万字の自伝『男達の神話』(2006年)、瀬戸内の島と街をモティーフに滅びの美を追求した『渚と街角の神話』(2009年)に続く、神話シリーズの最終巻。如何にして死すべきかを追求してきた福島清の、これから男になるべき男の子たちに向けた遺書でもある。
芸者を母とし、父の記憶はない。あかんたれな少年が芸術と登山に出合い、脳味噌と腕力を磨き上げていくことで変っていく。審美の旅の最終章が本書である。東北大震災の被災地を訪ね、新型コロナ感染拡大初期、都市封鎖寸前のニューヨークで絵を描き酒を浴び肉を喰らう。コロナ禍もまた福島清の筆致に翳を落とす。
最終章では、母の縁、後に美術評論家乾由明の縁による北國金沢の記憶を辿る。そして神戸連続児童殺傷事件の少年Aこと酒鬼薔薇聖斗に自身を重ね合わせる。
「事件に関わる文献を読めば、少年の生活には社会的な通念に縛られた母親は居たが、父親の匂いが皆無に近かった。彼と私の人生には「父性の喪失」と「獲得」の問題があった。」
「一人のうら若き犯罪者は無惨であった。その思想や感性の熟成において、その抑圧と解放の練度において二人には差異があるようでも、その深奥においては紙一重であった。思索にもとづく造形美術への道を開示されなかった表現者を悲しまずには居られなかった。」

[用紙・刷色]
カバー TS-1 N-8 四六判Y目130kg
 4版(K+K+特練グレー+グロスニス)
表紙 TS-1 N-8 四六判Y目100kg
 ブラック箔押し(光沢・凹)
見返し TS-1 R-5 四六判Y目130kg
別丁扉 TS-1 N-8 四六判Y目100kg(K/1°)
本文 OKハルクリーム A判T目 42.5kg(1-20折4°/21-22折1°)
スピン A5
花布  A9

「私がヤングケアラーだったころ」

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中国新聞くらし面 2022年1月4日付
 
私がヤングケアラーだったころ
――統合失調症の母とともに
林真司 著
四六判並製 103頁 税込定価1,320円(本体1,200円+税)
ISBN978-4-86426-047-3 C0036
装幀 林哲夫
印刷 (株)山田写真製版所
製本 (株)渋谷文泉閣
プリンティングディレクション 黒田典孝((株)山田写真製版所金沢支店)

12月の新刊「私がヤングケアラーだったころ――統合失調症の母とともに」

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プルーフ(色味チェック用の出力紙)を束見本(製本の見本)に巻いてみた。

★12月13日頃出来

私がヤングケアラーだったころ
――統合失調症の母とともに

林真司 著
みずのわ出版 発行
四六判並製 103頁 税込定価1,320円(本体1,200円+税)
ISBN978-4-86426-047-3 C0036

装幀 林哲夫
印刷 (株)山田写真製版所
製本 (株)渋谷文泉閣
プリンティングディレクション 黒田典孝((株)山田写真製版所金沢支店)

民際学を志すノンフィクション作家が綴るヤングケアラー体験

 近年、テレビや新聞等でヤングケアラーという言葉に触れる機会が増えている。病気の近親者を介護する若者が、けっして少なくないという事実に、ようやく社会も気づき始めたようである。
 これまでヤングケアラーの存在は、全くといってよいほど知られてこなかった。理由のひとつとして言えるのは、当事者たちがひっそりと息を潜めるように暮らしてきたということがある。病気の親や兄弟姉妹を、人知れず世話する若者が世の中にはたくさんいるのだが、様々な理由から他人に打ち明けられずにいる。特に、病気が精神疾患の場合、世間の偏見もありカミングアウトするのは、勇気がいる。子どもが家族の病気を知られたくないと思う気持ちには、多くの酌むべき事情がある。
 じつは私自身、いまでいうヤングケアラーであった。
 母と私たち家族が辿った道のりが、もしかすると現代のヤングケアラーたちにとって、わずかではあるが、現状を打開する糸口になるかもしれないと思い、筆をとることにした。
 あきらめずに苦難に向き合っているうちに、いつかきっと灯りは見えてくる。そのことを、いま実際に苦闘している人たちに伝えたい。(本書、序章より抜粋)

序章 ヤングケアラーの四六年
第一章 中学時代
第二章 暗中模索
第三章 医師との邂逅
第四章 シマ豆腐をめぐる長い旅
第五章 母の親離れ
第六章 有機野菜とラベリング
第七章 父の思い
第八章 従姉の自死
第九章 偏見と支えと
第十章 狂気の意味するもの
終章 こころの色、こころの形

用紙
カバー 里紙 白 四六判Y目 130kg(4°)
表紙 ハーフエア ヘンプ 四六判Y目 180kg(K/1°)
見返 ハーフエア チャコール 四六判Y目 110kg
本文 淡クリーム琥珀N 四六判Y目62kg(K/1°)