獣害。

mizunowa2013-10-21


画像=一寸わかりにくいけど、イノシシの被害。



肥後もっこすタイシン君と私とで、オカジョウ(庄の部落の丘を指す)のOさんとこの耕作放棄地を開墾して、島外の販路を作ることも含めた野菜の実験農場を始めた。が、大根やら何やら芽が出始めたところでイノシシの被害に遭った。防御ネットを張っているのだが、うまいことくぐって侵入した模様。大島には元々イノシシは棲息していなかった。大島大橋ではなく海を泳いで渡ってきて定着し、10年ちょい前から被害が出始め、年々拡大の一途を辿っている。元々居るはずのないもので、対策っちゅうても丸腰に等しいときた日には、天敵のいないところに入ってきたブラックバスのやうなもの。大島だけでなく瀬戸内島嶼部の各地で問題になっており、最終的には耕作放棄にまでつながる。
電気柵が一番だが、経費がかかる。町の補助金はつくが、手続きに時間とられている間に全滅させられるやもしれぬ。それ以前に、作った野菜をなんぼ売っても設営と維持にかかる経費が回収できんとあればやっとれん。周囲にトタンを巡らす手もあるが、耕作面積が減る、冬場日当たりが悪くなる、後々朽ちたトタンを廃棄しやうにも、引き受けてもらえるところがない。
ご近所の農家に智恵を借りつつ、当面はなんとか維持していくしかない。ひと冬やってみて、売れるだけの野菜を作るのは無理と判断したならば、これまで自家農園で作ってきた実績のある酢橙、カボスの類に転作するのもひとつの手かもしれんと考えツツある。



小社サイト連載の更新、以下2件。

●神戸・本屋放浪記 第36回「海文堂書店のあゆみ 2011年9月から閉店まで」平野義昌(海文堂書店
http://mizunowa.com/soushin/honya.html

北京二十年 第25回「陝北游記(2)」山田晃三(北京在住日本人)
http://mizunowa.com/soushin/peking.html


利尻島見聞/離島振興の諸問題 宮本常一離島論集第3巻」出来
http://mizunowa.com/book/book-shousai/ritou3.html

馬毛島・青ガ島のその後/離島と観光の問題 宮本常一離島論集第4巻」11月15日頃出来予定
http://mizunowa.com/book/book-shousai/ritou4.html

11月の第4巻刊行をもって、全巻(5巻+別巻)完結となります。