寒中お見舞ひ。

mizunowa2009-01-13

寒中見舞い状を兼ねたDMの発送作業、ほぼ完了。今回は周防大島文化交流センター(写真講座、写真図録、農漁村採訪録などの案内)の発送代行分とあわせて2100通を超えた。送料もばかにならんが、人手と時間が要る。みずのわ互助会あってのわが社、である。
以下、文面より。

各位

寒中お見舞ひ申し上げます。御蔭をもちまして創業13年目に入りました。経営危機は益々深刻の度を深めてゐますが……。
昔から「売れる本は、ひとえに良い本だ」と云はれます。一面の真実を語ってゐるとは思ひます。「地方・零細の版元から本を出すこと自体間違ってゐる」なんていふ暴論に与する氣など全くありませんが、それはそれで一つの“見識”ではありませう。市場に大量に流すことだけ考へる分には、大手の方が間違ひなく有利なのです。とはいへ、それだけで片付けてはならないものが多々あるのもまた事実です。昨年ある事件に際して「出版社なんて全国どこにだってあるんだぜ」と宣った輩が居ましたが、何ヲカ云ハンヤ、です。思ふに、オンリーワンだからこそ生き存えてきたと云へませうが、この先も命脈を保っていけるといふ確証は何一つとしてありません。地方都市の駅前商店街が悉くシャッター通りと化してゐる昨今の状況と通じるが如く、地方・零細の版元も町の本屋も今や絶滅危惧種です。それでも日々事に仕えていくほかありません。
久方ぶりの新刊案内をお送りします(「spin 03」品切です)。是非々々ご一読のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。敬具


【2008年 既刊】
・佐田尾信作『風の人 宮本常一』2,100円
・渡辺郁夫『発掘歎異抄 親鸞を読み解く百話』2,100円
宮本常一・安渓遊地『調査されるという迷惑 フィールドに出る前に読んでおく本』1,050円
本多立太郎 語り/常本一 編『戦争出前噺 元日本兵は語る』1,050円
・田中慎二・荒木肇 写真/三藤和之・古川竜彦 文『ふるさとの海 瀬戸内海の人・町・暮らし』2,100円
・趙博『音魂言霊 All That Jazz 浪花の唄う巨人・パギやんライヴ録音CD BOOK』3,990円
・西村義孝 編著/林哲夫 構成『佐野繁次郎装幀集成 西村コレクションを中心に』2,310円
林哲夫 編『spin 03』1,260円 …品切
林哲夫 編『spin 04』1,050円 …在庫僅少(取次扱い分品切れ。直売用僅かに残部あり)


【2009年2月中旬 刊行決定】
・『宮本常一写真図録 第2集 日本人の暮らし 昭和37〜39年』2,415円(同封ビラ参照)
→ 第2回宮本常一写真講座「日本人の暮らし 昭和37〜39年」2月14日開催(同封ビラ参照)


【2009年2〜5月頃 刊行予定】
林哲夫 編『spin 05』
高橋輝次『古書往來』
・斎藤潤『島―瀬戸内海を歩く 第1集 1999-2002』(以降続刊)
宮本常一 著/森本孝 編『宮本常一離島論集 第1巻 「怒りの孤島」に生きる人々/農業のいろは』(全5巻+別巻2)
・福島清『渚と街角の神話』
・安渓遊地・安渓貴子 編『出すぎる杭は打たれない 痛快地球人録』(仮題)
・渡辺郁夫『歎異抄を歩く』(仮題)
・前川多恵子エッセイ集(表題未定)
・島利栄子 編・監修『手紙が語る戦争』(仮題)


以下、改めてごあんな〜い。

第2回 宮本常一写真講座「日本人の暮らし 昭和37〜39年」
日時 2009(平成21)年2月14日(土)午後2〜4時
会場 東和総合センターふるさと研修室
主催 周防大島町教育委員会みずのわ出版
詳細 http://www.mizunowa.com/event-news/event.html