頭でっかちに農薬散布を批判する人らに言っておきたいこと。

mizunowa2014-10-02

昨日のこと。出張疲れが出て午前中まったく仕事にならず。これではいけんと思い立ち、昼からの3時間、草刈機を回してきた。これで見事復活! 野良仕事は体内の悪いものを排出してくれる。

10月半ばから末にかけて秋肥を打つ。競合を避けるため、その前に草を刈っておく必要がある。画像の手前側と道の向こう側は刈り終えた箇所。苗木から奥はまだ手つかず。動力(草刈機)を使っても、時間、労力、体力はそれなりに要る。

刈ったあとで除草剤をまくかどうかは、今年は雨が多いだけに思案のしどころ。なるべく除草剤は使いたくないのだが、時期と場合によっては使わざるをえないことがある。
やれ除草剤が危ないだの何だの言いつのる人らが居てるが、除草剤(というより農薬全体)が土壌や生態系にとって良くないことなど、殆ど全ての農家が知っている。でも、農薬の類は、使わなしゃーないのが現実だ。見た目の悪さや虫食いなど所謂キレイでないものを多くの消費者が喜ばないこともあるが、最もキツいのは労力の問題だ。
農山漁村人口の大半を都市労働者へ移動させるという朝鮮特需以降一貫した国策により、いまや僻地は労働力の供給地としての力も失い、担い手不足は深刻である。加えて、生産者価格の馬鹿安さ。若い者が農業では食うていけんのだ。「3ちゃん農業」ならまだマシな方で、じーちゃんばーちゃんだけで担っているというケースも多い。農機導入・農薬・化学肥料(動力化・省力化)があって初めて成り立つのであるが、それでも、過疎化高齢化後継者難でやっていけなくなりつつある。まさに危機的状況。大量の消費物質に溢れ返り、おカネがあれば片が付く(であろう)都会の便利な暮しのしわ寄せは僻地に及ぶ。

頭でっかちに農薬散布を批判する人らに文句いうてもはじまらんのだが、「それってどーにかならんもんかね」とか「ほな、自分(関西弁で二人称)やってみんかい! どれほどキツいか知らんと言いよってからに」とか何とか、ヤチモナイことを思ってしまふのでアル。