高温多雨。

mizunowa2015-11-18

画像はカブラハバチの幼虫。お食事中の方、すみません。
今年はいつになく葉物の食害が多い。気温が高い所為だろう。今年11月の平均気温は、ざっと見いで昨年比2度程度高い。昨年もこの時期高温だったので、さらなる高温ときたもんだ。雨も多く、12月収穫の中生・晩生みかんに浮皮が出るのではと戦々恐々。一昨日雨が降り出す前にチェックしたところ、大玉は既に浮皮が発生、このまま高温多雨が続けば中玉・小玉も危ない。浮皮対策のカルシウム剤散布は最低限やってはいるのだが、いくら対策したところで、お天道様にはかなわない。
秋季の高温多雨による浮皮は、貯蔵失敗による浮皮と違い味がボケたりはしないが、荷詰めの荷重により果実そのものが傷みやすくなる。それゆえ、農協では腐敗果扱いとなり、出荷ができず、おカネにならない。味はええのに勿体ない話ではあるが、市場に流通させるとはそういうことで、たとえ一個でも腐敗果が出ると許してはもらえない。それがあるから、発癌性の指摘される腐敗防止剤を収穫直前に散布せよということになる(ウチは直売なので、腐敗防止剤は散布していない)。農薬の危険を叫ぶ消費者は少なくないが、その過剰散布を強く求めているのもまた消費者である。
さて、11月の高温多雨。すべて「温暖化」の所為にすれば、そこで思考は停止する。二酸化炭素で気温が上がるなんぞ、中学高校の理科で習ったおぼえはない。異常気象も然り、気象は毎年違って当然だ。ついでを言えば、大島の今年の夏はごく普通の暑さだった。平年より雨が多く日照時間が短かかったのでみかんの仕上がりが心配だったが、10月の好天で何となく帳尻が合った。照って心配、降って心配、それが百姓の実態だ。