お知らせ「親なき家の片づけ日記 信州坂北にて」13日出来予定。

mizunowa2015-01-08

次の新刊、13日出来予定。

親なき家の片づけ日記 信州坂北にて
文=島利栄子/写真=柳原一徳/発行=みずのわ出版
B5変形判191頁 写真90点 税込定価4,536円 ISBN978-4-86426-027-5 C0095
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■以下、序章より。
父母が亡くなり十年たとうとするいま、すべておだやかになった。親のことを考えながら、私自身が少しずつ老化していくことを実感せざるをえない。認めたくないけれど、ここ数年老化が著しい。外見は若く装って、「若いね」と言われて喜んでいても、体は明らかに人並みに齢を取ってきた。朝晩の骨の痛み。疲れやすさ。声が出ない。つまずく。物忘れ。毎日の小さな行動すべてが、老境に入ってしまったことを思い知らされる。そのたびに父の、母のあのころのことを思い出さずにはいられない。ああ、こういうことだったのか……と。親は身をもって教えてくれていたのだ。死ぬことの意味を。両親に教えられた道に確かに自分も踏み入っていくことを実感する。もう少ししたら私達も帰省もままならなくなり、坂北に行けなくなる日も来るだろう。しかし前に向いて風は吹いている。いまは誠心誠意やるのみ。変わることを恐れない、そう自分に言い聞かせる。


■著者
【文】島利栄子(しま・りえこ) 昭和19年(1944)長野県東筑摩郡坂北村(現・筑北村)に生まれる。長野県立松本深志高校を経て信州大学文理学部卒業。女性史研究家、日本ペンクラブ会員。「現存する日記を収集・保存、活用する途を探りながら、後生に残すべき女性文化のありようを考える」をテーマに、平成8年(1996)より「女性の日記から学ぶ会」主宰。著書に『周防の女たち 嫁・姑のたたかい』(マツノ書店)、『日記拝見!』(博文館新社)、『戦時下の母 「大島静日記」10年を読む』(展望社)、『母の早春賦』(一草舎出版)など多数。「女性の日記から学ぶ会」の著作に『手紙が語る戦争』『時代を駆ける 吉田得子日記1907ー1945』(みずのわ出版)がある。

【写真】柳原一徳(やなぎはら・いっとく) 昭和44年(1969)神戸市葺合区(現・中央区)に生まれる。兵庫県立御影高校を経て旧日本写真専門学校卒業。平成3年(1991)奈良新聞に写真記者として中途入社。奈良テレビ放送記者等を経て、平成9年神戸でみずのわ出版創業。平成23年山口県周防大島に移転。ミカン農家、写真館兼業。公益社団法人日本写真協会会員。編著書に『従軍慰安婦問題と戦後五〇年』(藻川出版)、『阪神大震災・被災地の風貌』『神戸市戦災焼失区域図復刻版』(みずのわ出版)、写文集に『われ、決起せず――聞書・カウラ捕虜暴動とハンセン病を生き抜いて』(立花誠一郎語り、佐田尾信作編、みずのわ出版)など。


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もうひとつお知らせ。ミカン販売、ゆるゆると継続してまっす。