むっつり助平。

mizunowa2007-06-26

23日から25日までお江戸出張。あちらがそこそこしのぎやすかったおかげで、けふは朝からへばりきっている。関西は熱帯だ。


24日、中○新聞のむっつり助平S記者と2人で、取材をかねて山本宗補さんの写真展に顔を出してきた。
会場1階、路上で靴磨きをするおばあさんの写真に目を留めたS記者。牛乳パックを二つか三つに折ったやつを踵にかませて、靴下が汚れないようにして靴を磨く――というカット。「酪農牛乳」だか「農協牛乳」だか知らないが、「農乳」の二文字がはっきり読める。スポーツ新聞とカンチガイしたS記者曰く「はあ、豊乳ですかぁ!」。ヲイヲイ……。
「豊乳」なんて読んだ人、初めて見た。これは宗補さんの弁。


以下、山本宗補さんからのメエルどす。お近くの方は是非お運びください。

みなさま
山本宗補です
BCCにて送信しています。重複ご容赦ください。転送転載は大歓迎です。


山本宗補写真展「また、あした 日本列島老いの風景」
会場:キッド・アイラック・アート・ホール
会期:6月24日(日)〜7月1日(日)
午前11時〜午後8時、会期中無休・入場無料
東京都世田谷区松原2-43-11(京王線明大前歩いて2分)
問い合わせ tel:03-3322-5564


この写真展は昨年出版したモノクロ写真集「また、あした 日本列島老いの風景」(アートン)をモノクロプリントでごらんいただくものです。全紙および全倍の大きなモノクロプリント一枚一枚から伝わる質感、奥行き、雰囲気、生のモノクロ写真からしか伝わらない静かなメッセージを感じていただきたいと思います。全紙全倍約90点をキッド・アイラックの会場一階、3〜4階全部お借りして展示します。
この写真展は写真集刊行後、沖縄の佐喜眞美術館と神戸のギャラリー島田にてすでに開催されてきましたが、東京都内では初めての写真展となります。
写真展内容は、山本が8年前から取り組んできた北海道から沖縄まで、日本各地のお年寄りが生き生きと生きる姿、助け合って生きる姿、たくさんの喜怒哀楽を味わってきたであろう深い笑顔などを捉えたドキュメンタリー写真です。70歳前後から100歳までの方たちです。

私の被写体となる世代は、日本社会に浸透した金、地位、物、グルメなどの価値観とは対極にある生き方をしているように見えます。大切なものは何かを見失って彷徨う日本社会の道しるべともいえる生き方がお年寄りの姿から見えてくるかもしれません。

また、今回の展示には写真集刊行後の新作を10数点加えました。これらは、山本がいま取材に力を入れている戦争体験者の老いの表情・風貌です。一人一人まったく異なる戦争体験の一部を解説文として加えます。フォトジャーナリストとしてのメッセージを込めたシリーズです。
お隣の普通に見えるお年寄りも、忘れられない戦争の記憶を脳裏に刻んでいることを、モノクロ写真で何とか伝えられないかと念じて撮影しているシリーズです。戦争があった事実さえも知らない若い世代に伝える架け橋にしたいとの気持ちを込めた戦争体験者の肖像写真です。合わせてごらんいただければ幸いです。

いまの山本宗補からお年寄りの写真を取ったら何も残らないというほど、私にとっては重要なテーマです。どうか会期中にお出かけください。なお、私は会期中の午後から夕方の時間帯はほぼ会場につめております。気軽に声をかけてください。


山本宗補

新刊写真集「また、あした 日本列島老いの風景」(アートン
URL:http://homepage2.nifty.com/munesuke/
(山本宗補ホームページ:標高888mからの浅間山ろく通信)