「spin 05」出来!

mizunowa2009-03-27

【利権屋の日々】
〆切ギリギリで確定申告を終えて以降の10日間、blogの更新しとる時間まったくナシ、ときたもんだ。いわゆるひとつの年度末。
15〜17日、22〜24日の2度に分けて千葉、お江戸、横浜、と出張の仕事(と私事)をしてきた。一昨日は趙博兄のライヴに久々に顔出して打ち上げで延々と呑み、寝不足のまんま昨日は早朝から晩まで奈良で撮影。けふは半日印刷所に籠りて「古書往來」(高橋輝次著、4月下旬刊行予定)の追加図版の指定原稿を作る。
「古書往來」、資料的に充実しとるし読み応えもある。ただ困りたことに、これをジンクスと云うてええのか悪いのか謎なんだが、ワシが根詰めて作れば作るほど売れん、といふ問題がある。こないだもあるところで本を売っていて、それを痛感した次第。同じ分野を扱ったウチの本と余所の本と両方手にとって、比較したときには明白に出来が良いはずのウチの本を買わんとあちらの本を買うていきよる……。私のむかしの職場で、「数字の上だけで語られるもの、それは人権ではなく利権だ」と喝破した先輩がいた。それに照らせば、ワシもまた、立ち位置は違えども利権屋の一人にすぎない。ただし、利権とかかわらざるを得ない者として、それでも低級極まりない利権を許さない者としての矜持といふものだけは持っている。そのつもりだ。


【ネタに詰まりて?】
広島で、福島清『渚と街角の神話』発刊記念展を4月2日から6日まで開催する。
http://www.mizunowa.com/event-news/event.html
4月4日(土)17時〜のギャラリートークは何を血迷うたかワシが喋り手、なのである。ここのところの超多忙で、何の仕込みもできとらん。っつーか、仕込みのいるやうなネタか? ま、あのオッサンとワシとでは、ろくな話のできようはずがない。よい子のみなさんにはオススメできませんが、怖いもの見たさで……といふ方には是非。


【spin05】
やっと出来た〜。「spin 05」林哲夫・編


[目次]
満州、沖縄、神戸を結ぶ線 佐野眞一
桑港の鶯 サンフランシスコ古本屋めぐりの記 山内功一郎
花の巴里で古本屋を怒らせる方法 林哲夫
二冊の回想記を読む 古書往来番外編 高橋輝次
幻脚記 五 夏の女優 鈴木創士
エエジャナイカ 4 私は完璧であったことはありませんが、私は現実なのです 北村知之
淀野隆三日記を読む 五 林哲夫
みずのわ編集室 5 柳原一徳


[用紙]
表紙 里紙 白 四六判Y目 170kg
本文 コスモバルキー A判T目44?
刷色いずれもK/1°


・定期読者のみなさんには、土日のうちに発送完了の予定
・元町の海文堂にて、28日開店直後から先行発売!
・神保町の東京堂も、JRC経由で28日の午後には並ぶ、はず