正しき不良少年を育む。

mizunowa2010-03-12

【画像】
8日(月)の夜、上野駅13番線23時33分発急行能登金沢行。鉄チャンであふれかえる。警備員多数。車内は7分の入り。ふだんからこれくらい乗ってくれたら廃止にならんですんだのに。


【惜別】
急行能登の最後の乗車も兼ねて、江戸から金沢を回って帰ってきた。神戸→(東海道線)→東京→(東北・高崎・上越線)→長岡(宮内・長岡間のダブりは区間外乗車扱いになる)→(信越・北陸・湖西線)→大津京と一筆書きの乗車券を窓口で買い、大津京→京都、京都→大阪の回数券をチケ屋さんで事前に買うておく。三宮から江戸までサンライズ特急のノビノビ席(相生→姫路の新幹線自由席と姫路→東京の乗継特急券を買うて安くあげるといふワザがいる)、上野から金沢まで急行自由席、この組み合わせでいくと、新幹線で往復するよりか旅費が安くあがる。途中、金沢で加賀棒茶、福井で冬場限定の水羊羹を仕入れて帰る楽しみもある。
この経路は、一昨年の暮れに初めて使った(http://d.hatena.ne.jp/mizunowa/20081223)。急行銀河とムーンライトながらの廃止で、江戸で遅くまで酒呑んで夜行列車で関西に帰るには、これ以外に便が無くなってしまった(下りサンライズ特急は東京発22時、ちょいと早すぎる。大阪と三宮は通過、姫路まで連れて行かれるうえに、到着が早すぎて確実に寝不足になる)。

急行能登は今夜の便が最終になる。酷鐵のサイトを覗くと、上り下りとも普通車指定席、グリーン車いずれも満席と出た。こりゃあ自由席で座れなかったお客さんは、かつて18切符シーズンの人民列車(全車自由席直角椅子の大垣夜行)でみられた“立ち寝”を強いられることになるだらう。

寝台列車は楽チンでええんだが、予約とらなアカンのが面倒臭いし満席だと乗ることすら叶わない。自由席のついた夜行列車は必要が生じたときいつでも乗ることができただけに有り難い存在だった。滅茶苦茶混んでて通路に新聞紙敷いて寝なアカン羽目になっても、それでも移動したい時があるし、夜汽車で旅に出るときの気分たるや夜行バスや新幹線では味わえないものがいまでもある。正しき不良少年を育む社会資産が、今夜限りで、またひとつ消える。