「周防大島・猫庵便り vol.20」より。

mizunowa2014-07-29


画像=中国新聞7月27日付
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ほんぢつ付BCCメエル「周防大島・猫庵便り vol.20」より。


暑中お見舞い申し上げます。
耕作者が病に倒れ耕作不能になったミカン畑2反2畝を、6月初旬に急遽引き受けました。この思わぬ事態により、昨年引き受けた伯父の畑、近所の耕作放棄地を復活させた畑とあわせ、計4反5畝の農地でミカン栽培を行うことになりました。
この時期のミカン栽培でまず優先されるのが黒点病の防除。これまでに3回消毒を行いました。元の耕作者が世話を見られなくなった分、確実に木が弱っていますので、規定量の夏肥(ミカン配合肥料)では足りるはずがなく醗酵鶏糞を追加(ミカン配合肥料はおカネがかかるが鶏糞は安い)、樹勢回復のため消毒時に尿素を葉面散布。つづいて夏草除草、天牛(ゴマダラカミキリ)防除、品質を大きく左右する摘果、そして8月末から9月初旬にかけて、まともなミカンを作るうえで不可欠となるミカンバエ防除が待っています。骨がきしむほどの重労働。炎天下作業にあたる耕作者が痩せ細るのに反してミカンが肥えていきます。
無農薬(と、それに伴う低コスト)でミカンができるのであれば理想ですが、現実には無理です。家庭菜園とは訳が違います。除草剤を1回使用しただけでも、「無農薬」とは表示できません。ウチの畑では、危険性の高さからEUで使用禁止になったスプラサイド乳剤の使用を回避するなど、可能なかぎり減農薬にもっていく努力はしていますが、重労働であるにもかかわらず担い手のいない現状、さらには病害虫の発生源となる荒廃農地の増える現状にあっては、無農薬栽培など不可能に等しいと言えます。都会の消費者や市民運動家といった人種が頭でっかちに考える「無農薬」「有機」栽培というものが如何に絵空事であるか。これは現実に身体を痛めつけて耕作をしなければ断じてわかる筈が無いと確信を持ちました。
さて。
神保町の東京堂さんで『島―瀬戸内海をあるく 第3集 2007-2008』刊行記念トークを開催します。詳細は以下のとおりです。東京近辺にお住まいで、まだ購入されていない方はこの機会にお願いします。



『島―瀬戸内海をあるく 第3集 2007-2008』刊行記念 斎藤潤さん トーク&サイン会「写真で綴る瀬戸内の島々 Vol.3」
日時 2014年8月6日(水)19:00〜20:30(開場18:30)
場所 東京堂ホール(東京堂書店神田神保町店6階)

当日参加可能ですが、会場準備の都合上、東京堂書店さんまで電話もしくはメエルにて参加ご予約をお願いいたします。詳細は以下、東京堂書店サイトをご覧下さい。
http://www.tokyodoshoten.co.jp/blog/?p=6598



小社直送も承ります。メエルでご注文願います。
税込3240円、送料サービスです。
郵便振替用紙を同梱しますので、到着から10日以内を目処にお支払いをお願いします。恐れ入りますが、振替手数料はご負担願います。