「宮本常一の風景をあるく 周防大島東和」出来。

mizunowa2014-11-26

ほんぢつ付、周防大島・猫庵便り vol.20より。


各位


■新刊のお知らせ
周防大島文化交流センター編・森本孝監修「宮本常一の風景をあるく 周防大島東和」が出来ました。小社までメエルでご注文ください。郵便振替用紙同梱、ねこメエル便でお送りします。税込2700円、送料サービスです。
周防大島町内の書店さん2軒(久賀の鶴田書店、小松開作の川辺書店)で販売していますので、お近くの方は書店さんでお願いします。取次を通して流通していますので、全国の書店さんでも取寄せ可能です。


■新刊の詳細
宮本常一の風景をあるく 周防大島東和
編 周防大島文化交流センター
監修 森本孝
装幀 林哲夫
プリンティングディレクション 高智之(山田写真製版所)
発行 みずのわ出版
印刷 (株)山田写真製版所
製本 (株)渋谷文泉閣
体裁 A5判並製本(PUR)カバー装 142頁 写真点数約300点
発行日 2014年12月15日付(11月末出来)
定価 8%税込2,700円(本体2,500円)

はじめに
1 長崎・西方・下田
 宮本常一の写真から1 宮本写真がとらえた海里山の文化的景観 印南敏秀(愛知大学教授)
2 船越・外入・伊崎
3 地家室・佐連・小積・大積
 宮本常一の写真から2 宮本写真に見る船越の人々のくらし 山根一史(周防大島文化交流センター学芸員
4 森・平野
5 神浦・和佐・小泊
6 和田・内入
 宮本常一の写真から3 宮本写真に学ぶ 森本孝(元日本観光文化研究所所員)
7 油宇・馬ヶ原
8 伊保田・小伊保田・雨振・両源田・日向泊
 宮本常一の写真から4 宮本写真に刻まれた島末の生活誌 福田忠邦(周防大島町油宇・農業)
渚の記憶 高木泰伸(周防大島文化交流センター学芸員
あとがき―これまでの10年、これからの10年


■限りなく閉店に近い経営縮小のお知らせ
小社では、「宮本常一の風景をあるく 周防大島」3部作を、今年(周防大島東和)・来年(周防大島久賀・橘・大島)・再来年(周防大島諸島)の11月に刊行の予定です。3冊目を出しきる2016年末は、創業足かけ20年にあたります。それをもってさらなる経営縮小、すなわち、新刊版元としての事実上の閉店を選択することにしました。
小社が道の駅や温泉、ハイキング等のガイド本、ご当地検定の類の本、いま流行りの復刊本ばかり出している版元であればまだ継続も可能だと思いますが、そんなものに手を付ける考えは創業当初から一切持ち合わせていませんでした。古典として残すべき人文社会書しか作らんと言い出した日には、このご時世、もはや首都圏に本拠地を置く版元でなければやっていけません。何を出しても売れない。売ってくれる書店が次々と消えていく。気がつけば、地方小扱いではジュンク堂しか残っていない。たまに都会に仕事に出ると、電車もバスも、何処もかしこも、スマホいぢってる人ばっかりで、本を読んでる人が殆どいない。商売柄Facebookは「やらない」よりは「やっておいた」ほうがよいので、ウチのペイジも作ってはいますが、本の実売には全くつながっていない。ネットに依拠する人の生理は、読書人とはまったくの別ものです。ここまで、日本人は本を読まなくなってしまった。推敲に推敲を重ねた書籍を読む力を維持し続けなければ馬鹿になりまっせというても届かない。もう無理とみました。本を出せば出すほど印刷所に迷惑をかける。家族には、それ以上に迷惑をかける。そうしてまで続けるわけにはいきません。

閉店といっても出版業から完全に撤退するわけではなく、瀬戸内海、宮本常一という、断じて譲るわけにはいかない2つの柱に絞って、予算が確保できたときに限って新刊制作発行を継続していく考えです。それと、友人知人まわりから仕事を回して戴いたうえでの自費出版(私家版・売り物いづれも)部門は維持しますし、科研費や大学の出版助成のつく仕事も継続して引き受けていきます。そのためには、取次との取引も継続する必要があります。
2017年以降、みずのわ出版としての刊行物は1年に1点か2点まで、場合によっては刊行物無しの年もあると思います。手持ち在庫の蔵出しは変わることなく継続しますし、「出さねばならぬ本」も細々と作り続けはしますが、実質、商業出版社としては、これをもって一つの区切りとします。
2016年末までのあと2年の間に、出すと決めた本だけは可能なかぎり出しておくつもりですが、経費的・体力的に無理な企画は中止せざるをえません。近日中に今後2年間の刊行予定をご案内しますので、ご予約かたがた、よろしくお願い申し上げます。


■つちのわ物産の減農薬ミカン販売について
おかげをもちまして、早生温州ミカンは早くに完売いたしました。今週末より、普通温州ミカンと大津4号(晩生温州ミカン)の収穫を開始します。販売につきましては、12月に入ってから改めてご案内いたします。


みずのわ出版/みずのわ写真館/つちのわ物産
代表 柳原一徳