2月の新刊「北京彷徨1989-2015」予約特価のお知らせ。

mizunowa2016-01-31


画像=庭先でのカンコロ干し。サツマイモを薄く切ってカラカラに干し、粉屋に持っていって挽いてもらう。この周防大島にあっても、昨今は、カンコロぢゃぁ(カンコロ団子の入った茶粥)の味を知らない者も少なくない。日常生活の中に存在してこそ伝統食。途切れかけているものをどうしてつなげていくか、日々、重い課題ではある。



周防大島・猫庵便り vol.34より。

各位

次の新刊、山田晃三著「北京彷徨1989-2015」は、2月6日午後、製本所から届く予定です。
著者は神戸生れ、北京在住、私の御影高校の同級生です。小社サイト連載「北京二十年」(2009〜2015年)に大幅に加筆したもので、巻末にはこの10年の日中関係の年譜を収録して資料性を高めました。ヒステリックな嫌韓・嫌中本が幅を利かすという情けない世ではありますが、ウチはそのような馬鹿者には与せず、大金は稼げずともまともな本を出し続けたいと念じて仕事を続けております。本書をひもとけば、北京で暮らす日本人が冷静に見つめた現地社会、日中関係のありよう、歳時記、伝統劇、春節の喧噪感など、多様な中国像が結像すると思います。よく練り込まれたルポルタージュであり、これから留学しようという若い人、フィールドワークや取材の仕事を志す若い人、隣国である中国の動きに感心をもつ人たちに、とくに読んでほしい一冊です。

余談ですが、かつて「ガロ」の版元として知られた青○堂は現在、嫌韓・嫌中本、いわゆるヘイト本の版元として名を馳せ(?)ています。「売れるから出す」というのが、現在の青○堂のポリシーだそうです(東京新聞こちら特報部」〈昔「ガロ」今「ヘイト本」伝説の漫画雑誌版元の転向〉〈社長「経営上の問題」出版関係者「踏み出してならない分野」〉2015.1.10)。世間の偏見や排外主義をあおるような本を世に出すという行為は、文化の名に値しないと私は考えます。ではどうすればよいか。簡単なことです。版元はまともな本を出すしかありません。ただ、まともな本をまともに作ると、どうしても「売れる」ということにはつながりません。出版文化を守るためにも、まともな本を買って読んでほしいと切に願います。

「北京彷徨1989-2015」の刊行にあたり、版元直売予約特価(3000円)を設定します。2月20日〆切です。ご協力のほど、何卒宜しくお願い申し上げます。



北京彷徨1989-2015
著者 山田晃三
装幀 林哲夫
発行 みずのわ出版
体裁 四六判並製301頁 ISBN978-4-86426-034-3 C0036
定価 税込3780円(本体3500円+税)



版元直売予約特価3000円(2015年2月20日迄・〆切厳守)。買い支えなくして出版文化は守れません。みなさま、よろしくお願いします。

★ご注意…書店さんとの関係上、また、早くにご予約いただいた方に対する信義もあり、2月21日以降の着信分につきましては、定価販売厳守とさせていただきますのであしからずご了承願います。

・本が出来次第、郵便振替用紙同梱でお送りします(送料無料)。書籍の到着から10日以内を目処にご送金をお願いします。恐れ入りますが、郵便局への御足労と、振替手数料はご負担願います(窓口よりも、ATMを使ったほうが手数料が安く上がります)。
・銀行振込をご希望の場合、別途見積書、領収書等が必要な場合は、その旨お知らせください。
・代引サービスは取り扱っておりません。あしからずご了承ください。

申込先 みずのわ出版
〒742-2806 山口県大島郡周防大島町西安下庄、庄北2845
Fax 0820-77-1739 mizunowa@osk2.3web.ne.jp



本のちょい読み →序章「中国人の心は統計や数字では測れない」を、以下のサイトに掲載しています。

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