いぼいぼ。

mizunowa2006-12-26

【23日】
午後3時から海文堂書店で「本屋の眼」刊行記念・平野義昌サイン会。盛況にて何より。


「本屋の眼」刊行のいきさつについて、巻頭「丁稚口上」の冒頭に次の記述がある。

良質な本づくりで定評のある、神戸みずのわ出版柳原一徳。酒の呑み過ぎか、ツレアイとの痴話ゲンカの自棄か、元町小書肆丁稚の本出版を思いつきしは、2005年大晦日。京の画人で良識ある書物愛好家・林哲夫、冗談好きか、本性おっちょこちょいか、一徳の浅慮に賛同、その場にて装幀快諾。明けて正月、年中酒びたりのうえにお屠蘇も入った書肆大番頭・福岡宏泰、暴挙なりと諌めるどころか、サイン会・出版記念会日取り即決という荒業敢行。粋か、ただの暇人か、三大人のお膳立て、これぞ敬老の証と得心、不肖ひらの、何と栄誉な恥さらし、御神輿に乗っかることになりにけり。

事実経過を正確に記せば、大晦日夕刻、林画伯と私のトップ会談で合意に至った刊行計画を即座に実行すべく海文堂書店に電話を入れたところ平野さんはお休みで、代わりにFおか店長に話し「よっしゃやりまひょ」ってな具合で本人のいないところで勝手に刊行を決めた。明けて正月出勤してきた平野さん吃驚仰天――というわけ。「人生なべてこんなもんでっせ」とはFおか店長の弁。
「丁稚口上」の記述、著者本人の記憶違いはあるが、かと云ってマチガイとは言い切れない。却ってこのほうがオモロイし実情をよく表しているので、あえて訂正しなかった。もちろん平野さんにはその旨説明した。正確を期すのが編集の基本だが、杓子定規はつまらん。


ちなみにサイン会の日取りが何故12月23日なのか。明仁天皇のおたんぜう日に合わせたわけではない。クリスマスイブのイブ……イブイブ……いぼいぼ……ええなあ……。ただそれだけ、である。