「風の人宮本常一」今月末刊行。

mizunowa2008-01-09

月末刊行予定の新刊「風の人宮本常一」の表紙廻り校正が出た。装幀は林哲夫画伯。コート紙へのプリンタ出力なのであくまでダミー、であるが、雰囲気だけでも。サイトよりひと足先に詳細をば。


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1月28〜30日頃出来予定


「風の人 宮本常一
佐田尾信作 著
A5判並製 192頁
定価 本体2000円+税
ISBN978-4-944173-52-5 C0095


旅する民俗学者をめぐる人と時代の物語
宮本常一 多様なる実像、その光と影
中国新聞連載「生誕百年 宮本常一という世界」を改題、大幅加筆


第一章 風の人 地の人
峡北館の出会い 「古風」を守る気概/去りがたき村 精魂込めた台地/教師と教師 民話が結んだ石見人脈/記録者との四十年 忠実な伝承、励ましの哲学/佐合島への手紙 戦後の出発点、古文書借用の旅/中世の景観 豊松祭事記のあとさき


[取材ノオト]
民俗学は実感の学――「村里を行く」から「忘れられた日本人」へ


第二章 記録の海へ
一万三千日の日記 旅人の知られざる孤独/十万枚の目線 「現場」に帰る写真群/棚田の村復興支援 山古志村の原風景/支えるチカラ 資料を泳ぐ/郷里の暮らしと景観 大島学の試み/終わりなき著作集 見えてきた全体像、見えないゴール


[インタビュウ]
転換期の宮本常一を撮る 芳賀日出男(民俗写真家)
歴史家の視点と民具学 岩井宏實(国立歴史民俗博物館名誉教授)


第三章 それぞれの水脈
ひとつではない日本 越境する民俗/表現、そして探検 「歩く学問」のかたち/同時代の写真 地域を励ます目線/フードは風土 伝統食への旅/「日本の縮図」で 雨ニモ負ケズ/かそけき者の声音 旅人がのこしたもの


[インタビュウ]
「いくつもの日本」を見据える 赤坂憲雄東北芸術工科大学東北文化研究センター所長)
身体性と方法論、その長き実験
稲垣尚友(竹大工・作家)、宮本千晴(元日本観光文化研究所事務局長)、田村善次郎(武蔵野美術大学名誉教授)
宮本常一は生きているか 大矢内生気(全国離島振興協議会総務部長)


補章
多様なる実像 宮本常一礼讃からその次へ


著者
佐田尾信作(さたお・しんさく)1957年島根県平田市(現出雲市)生。大阪市立大学文学部卒業後、80年から中国新聞記者。2002年から2005年まで大島支局長。現在は文化部。著書に「宮本常一という世界」(みずのわ出版)。共著に「移民」(中国新聞社)「中国人被爆者・癒えない痛苦(トンクー)」(明石書店)、「なぎさの記憶2 宮本常一 旅の原景」(みずのわ出版)。広島市西区在住。