作りたくない本、作ってはならない本。

mizunowa2008-08-21

【写真】
仕事と私事を兼ねて14日晩の船で周防大島に帰省、20日朝大阪着の船で戻ってきた。往路松山で仕入れた宇和島・田中蒲鉾のじゃこてんの賞味期限が切れていたので、仕事の合間に炙って喰うた。冷蔵庫に入れてるとはいえ夏場ですからね、腐らせたら勿体ない。


【作りたくない本、作ってはならない本】
2ちゃんねる某スレッドの「管理人」と称する人より、スレッドのまとめサイトを商業出版したいといふメエルが留守中に入っていた。2ちゃんねるなんぞ何の興味もないのだが、件の記述を見もせずに無碍に断るのも何だかなので、指定されたアドレスにアクセスしてみた。
結論。こんなくだらんもん読めるかッ
それ以前の問題なんだが、件の「管理人」氏は「私のプライバシーの保護の観点から」なんていふて、住所氏名も一切明かさずに連絡をよこしてきた。それだけでも信用できない。

以下、件の「管理人」氏への返信メエルを転載する。

「■■■」管理人 様
(註:ここでは、スレッド名は伏せることにします)


メエル拝受。スレッド拝見いたしました。
結論をはじめに申し上げます。小社からの(商業出版物としての)刊行につきましては、お引き受けすることはできません。
編集者として、表現に携わる者の端くれとして内容的に賛同できないこと、それに尽きます。


加えて云わせて戴くとすれば、管理人様が書籍に収録したいと仰る文章の大半……というより全てが2ちゃんねる上の無記名の投稿である、ということです。
文章の信頼度とはまず記名記事であること、それに尽きるのです。無記名とは、すなわち無責任ということであり、ましてや相手の顔が見えないネット上での無責任または下品な発言、特定個人または特定の民族、文化等に対する誹謗中傷行為は卑劣極まりないものであり、本質において公衆便所の差別落書きと何ら変わらないと私は考えています。


小社では、商業ベースにのらない自費出版物の製作も承っていますが、これもまた、賛同できる内容でなければお断りする主義です。
「編集者が“作りたくない本”は、断じて作ってはならない。それはすなわち、“作ってはならない本”である」。これは、最近亡くなった出版業界の大先輩の言です。


そういうことで、ご了承くださいませ。


みずのわ出版
社長兼営業部長兼編集長 拝