【避暑】
20日朝周防大島を発って23日までの三泊四日、小倉、福岡、鹿児島、吉松、人吉、八代、小倉……と出歩き、神戸に戻らずまたまた大島に帰りつき、猫庵で雑用に勤しんでゐる。南九州は確かに暑かったが、それでも日陰に入ればええ風くるし、耐へられない暑さではなかった。大島も然り。それでいふと、首都圏や京阪神の夏の暑さは尋常ではない。もはや、人間の棲める環境とは云へん。
年内刊行予定あと4〜5点。ここ3年ほど年間刊行点数10点超と多いめで推移してきたのだが、今年は少ないめに抑へた。東北の震災も一因ではあるが、来年以降に向けての仕込みのほうが重たかったといふのもある。写真印刷の質の問題が生じ、その解決と先に向けた対策を講ずるためほぼ2ヵ月ほかの仕事を止めたのも、いまになって堪えている。「宮本常一と芳賀日出男があるいた九州・昭和37年（宮本常一写真図録第3集）」の10月初旬刊行の目途は立ってきた。が、ほかの企画がずるずると遅れている。東南アジアよりも蒸し暑い神戸に籠っていたのでは仕事にならん。
