不始末、無責任のしわ寄せ。

mizunowa2015-08-23

山の畑のイノシシ対策、ワイヤメッシュ設置作業初日。かみさんとワシ、2人で5時間かけて20数枚(1枚=1×2メートル)。去年の秋に引き受けた畑について8月9月で設置する予定で、昨日で全体の5分の1程度の進捗。余計な仕事なんだが、これをやらんとイノシシに荒らされる。ミミズ探して土を掘り返して細根を切る。マダニをまきちらす。苗木を倒す。石積みを崩す。しまいに、ミカンを食い尽くす。枝をへし折る。ろくなことがない。
材料費およそ16万円のうち、半額が町、15パーセントが農協の補助金で、実質負担は6万円ほど。それでも、直売価格10キロ3000円のミカンを20函売らなければ経費が出ない。200キロ収穫するのに、樹の大きさや畑の立地にもよるが1人で5時間はかかる。選別・箱詰めはウチはすべて手作業、1時間で5箱が限度。やれん。
周防大島には元々イノシシは居なかった。橋を渡ってではなく、海を渡って侵入してきた。ある島でイノブタ養殖をしていたおっさんが事業をやめた時、そいつらを処分せず野に放したのが原因だと聞いた。豚の血がまじって在来のイノシシよりも繁殖力が強まり、頭数が増える。あぶれる。縄張り争いに敗れる者が出てくる。それが餌と縄張りを求めて外へ外へと広がったのだと。
掲載画像の上部。ウチの預かっている畑の上の段が耕作放棄地で、ここからカズラやザツボクが攻めてくる。とくに左奥のザツボクが巨大化して、その真下にある早生みかん1株の午後の日照を妨害している。この早生みかん、10月末収穫の予定だが、モノが良くなければ廃棄するしかない。いくらいい畑でも、隣が耕作放棄地になればろくなことが起こらない。イノシシにせよ耕作放棄にせよ、不始末、無責任のしわ寄せは、すべて、いまここで農地を維持している者に集中する。