ひたすら待つ。

mizunowa2009-08-10

【画像】
8月9日午後7時過ぎ。壬生寺


【待つのが仕事】
日本写専の同期、裏ぷーさんと2人で京都・壬生寺の撮影に行ってきた。8日ロケハン、9日本番。週末1000円高速道路大渋滞でクルマではシャレにならんくらいに時間が読めんこともあり、阪急電車で動くことにする。ペンタックス67を2台、35ミリカメラ4台(裏ぷーさんはEOS5とデヂタルEOS、ワシはOM-3とOM-3Ti)詰めたでっかい銀筺(通称ぎんばこ=カメラ用のアルミケースを指す)と三脚担いでクソ暑いなか出歩くわけで、もう、これだけでどうかしている(撮影の仕事でこれだけ荷物があれば、普通ならクルマ移動だ)。盆暮れ正月週末とか連休の度にこんな調子ぢゃ仕事にならん。目先の人気取りに走ることしか眼中にない、国家のグランドデザインに思ひを致すことのできぬ、無智無能たる政治屋どもへの怒りが沸々と沸き上ってくる。
9日は朝から大雨。でも、カメラマンは現場に身を置かなければ、何が起こるかわからない。日が暮れてからの六斎念仏も撮らねばならぬ。雨のなか、ひたすら待ち続ける。しかしアレだな。学生時代は寺社の年中行事をまめに調べては撮影に出掛けたもんだが、卒業して以降は、今回もさうやけど、仕事に関係のないところで寺社行事を見に行ったこと一度もあらへんな〜。待機中、裏ぷーさんとそんな話になる。
万灯供養会。本堂の背景に置く空の「調子」からいへば、最良のコンディションが得られる時間帯は、真っ暗になる直前のわずか数分しかない(掲載画像の、撮るタイミングは一寸どころかたいがい早すぎる。あくまで仕事とは関係のないところで、ケータイでぢかめで撮っている)。撮るチャンスなんてそうそうない。だからこそ、ひたすら待つ。それが仕事だ。普段の行いがよっぽど良かったのか、いちばんの時間帯に、ちょうどええ具合に雨がやんだ。とりあへず、万灯供養会はおさえた。
地元の若い衆が、雨に濡れた本堂前の舞台をモップで拭き始める。よっしゃよっしゃと思ふ間もなく、またもや雨足が強まり、六斎念仏は隣接する幼稚園の講堂での奉納となる。屋内なら撮らなくてよいといふ指令だったので、ここで機材を撤収、終わりまで見学して帰ることにする。いやー、ええもん見せてもろた。けど、やっぱし屋内ぢゃ冴えんな。この雨ではしゃーないんやけど。16日の2回目に賭けるしかない。



【サイト更新】
とりあへず、サイト更新。
以下、明11日送信「みずのわBCC放送vol.86」の予定稿。

みなさま ゑ


毎度毎度のみずのわBCC放送、です。サイトの月イチ更新、少し遅れましたが……。いろいろおまっせー。


■9月の新刊、ハードカバー3連発! 3点合せて800頁超!! 装幀は、すべて林哲夫画伯!!!


季村敏夫「山上の蜘蛛――神戸モダニズムと海港都市ノート」
http://www.mizunowa.com/book/book-shousai/kobe_modernism.html

斎藤潤「島―瀬戸内海をあるく 第1集 1999-2002」
http://www.mizunowa.com/book/book-shousai/shima-setouchi.html

宮本常一離島論集 第1巻「「怒りの孤島」に生きる人々/農業のいろは」
http://www.mizunowa.com/book/book-shousai/miyamoto_ritouronshu.html

*上記3点は、いま主流を占めている「あじ上製本」(似非上製本)ではありません。昔ながらの「丸背糸かがり上製本」です! モノが違います!!



■みずのわ放送局 平野義昌(海文堂書店)「本屋の眼番外」第20回「海文堂書店のあゆみ 第1版」
http://www.mizunowa.com/soushin/honya.html#me-20


■みずのわ放送局 山田晃三「北京二十年」、一寸遅れてます。お盆の15日頃更新予定です。


■ハリマ風土記「花」――針間文彦絵画展2009(8月20〜26日、山口市、クリエイティブ・スペース赤れんが)
http://www.mizunowa.com/event-news/event.html#harima


■先行情報!
「第3回宮本常一写真講座」(主催:周防大島町教育委員会みずのわ出版)。9月26日(土)午後2〜4時、山口県周防大島町・東和総合センターにて開催決定! 講師、芳賀日出男氏(民俗写真家)。詳細は次回更新時(8月15〜20日頃)お知らせ致します。



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