「宮本常一離島論集第二巻」出来。

mizunowa2012-12-18

フェイスブック自社ペイジ、より。「忘れられた日本人」だけが宮本ではない。


「中種子方式の提唱/離島農業の根本問題 宮本常一離島論集第2巻」(全5巻・別巻3/第3回配本)、先週出来(目次は本文末尾)。
「宮本を語りたい」人は多いが、「宮本を読みたい」人は、ぢつはそう多くない。複数の書店さんに、直委託でええから置いてもらえまいかと別の本の営業ついでに打診してみたところ「売れそうにないから要らん」と断られた。まともな本を作っても売れん。本屋が売ってもくれん。書評にもとりあげてもらえん。図書館が買わん。精がない、それでもモチベーションを維持していかなアカン。これはシンドイ。


■以下、「季刊しま」の顔のコワい編集長より。
本日、論集第二巻拝受。グラビアの品質、見事です。住民主体性や行政指導力向上、生産性と市場流通の強化を見据え、具体的な数字で描く経済振興策の数々、優れた実学者がなした現代に通じる達見集。常軌を逸する索引ページ、編集御苦労様でした。



以下、本書索引「し」の項目より。ただし、印刷所入校時のテキストデータを貼り付けたため、校正による50音順、ダブり・誤入力の修正、項目名の変更、追加、削除等は反映されていない。


シイ
椎茸栽培組合
市営の渡船
塩浜
塩浜稼ぎ
潮まち
市会議員
市会議員にえらばれる
自覚
自家発電
時化(しけ)
試験地の[機能は著しく縮小される/縮小]
試験地を通じての作物奨励
資源にめぐまれている
自己資本のみで経営拡大をおこなう
仕事につかれて生きていた
自主性の確立
自主性はいよいようすれて、たえず政治的に左右せられるようになっている
自主的な態度
自主的にたちあがっていただきたい
市場
市場につなぐルートをひらくこと
静岡[県]
自然に対する人間の力なさ
下着類を見ればその家の富の程度、その村への文化浸透度はわかる
自治
自転車
指導
自動車[をはしらせる]
自動車教習所にやって免許をとらせる
指導体制の確立
指導の徹底性が見られる
自分たちが中種子町民であるという意識
資本
資本蓄積はきわめて少ない
資本はどのようにして融通するか
資本力の発展
資本をかけ、設備をととのえるだけではいけない
資本を要する
島が変貌しはじめた
島々にはなお多くの眠っている資源があり、それがいろいろの障碍で開発せられていない
島々の持つ特性を生かして行く
島全体の産業を盛んにするには
島であることの不利な条件
島にあって道路の完成が如何に大きな意味を持っているか
島に人が住むかぎり、最低限の設備だけは国が協力しておこなうべきものである
島根県
島のあたらしい産業展開
島の新しい農業をおこす
島の経済再建
島の産業
島の産業革命
島の将来を決定していくもの
島の真実の姿を見失わせていること
島の隅々にまで[農業改良]普及員はなかなか行ってくれはしないようである
島の生活は決してらくになっていない
島の生産
島の生産や生活の実態を正しくつかみたい
島の畜産
島の電気
島の電気と道
島の天然資源
島の特産物を育てる
島の農業
島の農業生産を高める
島の人たちの役にたつ施設をしたい
島の道
島の民家の有様
島の酪農
島はよくなりつつある
島をあたらしくし、前進させていく
島を売る話
島を活気あらしめた
下蒲刈島
下肥
下肥をもらってくる
地元[の]負担[金]
地元資本の参加はできなかったものかどうか
地元資本の育ちにくさ
地元資本の蓄積のうすさ、またその凝集力のよわいこと
地元資本はほとんど参加していない
地元の負担を軽くして本土並みにすることはできないだろうか
社会組織に見られる一種の平等性
ジャガイモ
借銭をはらうために、今年からタバコ耕作をはじめた
借銭を払う道
周囲の人たちを啓蒙し仲間づくりをしながらここまで来た
集会場
収穫[期/期間]をひきのばす
集荷や出荷が一向体系化されない
集魚灯の役目
ジュース
収入の増大によって高校入学者もふえて来た
十万(ミカン)
住民のすべてを納得させて一定の方向へあゆませることは全く容易でない
主産地形成
種子[とり事業]
主婦だけはのこる
主婦たちの実に生き生きとした積極的な意欲
需要の増大
循環道路
小学校
小木岬(佐渡
少数家族
小中学校をたて、電灯もつけ、また速力の早い鮮魚運搬船をつくって本土との間をつなぐ
消毒・防除
小豆島
庄内地方山形県
消費市場がない
商品作物
商品流通機構の問題
庄屋
将来の不安を口にするものはない
将来の見通しが的確でなければならぬ
将来の問題
将来を見通し、その対策をたてるほどの経済観がとぼしい
昭和初年
昭和初年から20年ごろ
昭和20-30年
昭和30年[頃/以降]
昭和初期の不況
植物の生育が旺盛
食料自給にまでもっていきたいという念願
食料の自給度を高めつつある
植林
女子学生のために別に寮をたてるか、または女子学生も同時入寮できるような方法が研究せられなければならない
除草
除虫菊
職工
所得倍増
所得率
白石島
白水(大崎上島
新居大島
シンクイムシ
人口減少はおこっているけれども、まだ家族分解の段階にいたっていない
人口の減少
人口の増加
人工孵卵器
振興法
神社の森
進取性
新興地の計画的に[ミカン]植栽のすすめられているところ
進駐軍の勧告
新農村建設計画の基礎調査
新品種の選抜
新聞
人糞尿をはこんで耕地に施す
進歩的な感覚が生まれる
人力によることと動力を利用することの差の大きさ
人力のみにたよる農業がいかにムダの多いことか
診療船
診療船の建造についても奔走した



「中種子方式の提唱/離島農業の根本問題 宮本常一離島論集第2巻」(全5巻・別巻3/第3回配本)
宮本常一著/森本孝編/周防大島周防大島文化交流センター・(財)日本離島センター・全国離島振興協議会監修/みずのわ出版発行
A5判上製240頁(巻頭モノクログラビア16頁)
本体3800円+税 2012年12月刊



[目次]


生産を高めよう


1 島めぐり
上五島をゆく
石川県・山口県の小さい島々
野母の樺島
種子島――中種子方式の提唱
九州北辺の島々
採石業の近代化へ――北木島 馬越儀三郎氏の抱負と実践


2 農業講座
離島農業の根本問題
島の実態をつかもう
瀬戸内海島嶼のミカン栽培(一)
瀬戸内海島嶼のミカン栽培(二)
広島県島嶼部のミカン生産の構想
八珍柿の将来性
八珍柿の栽培
契約栽培とタバコ
タバコ栽培の現状
北松大島と鷹島のタバコ(上)
北松大島と鷹島のタバコ(下)


解説
我が旅の師・宮本常一  斎藤潤(旅行家)
宮本常一の離島産業振興観  大矢内生気(離島政策文化フォーラム事務局長)

[用紙/刷]
ジャケット マーメイド しろ砂 四六判Y目 160kg K+DIC81/2゜
表紙  NTラシャ くち葉 四六判Y目 100kg K/1°
別丁扉 タントO-56 四六判Y目 100kg DIC372/1°
見返し NTラシャ 濃茶 四六判Y目 130kg
本文  ラフクリーム琥珀N A判T目 42.5kg
別丁グラビア MTA+-FS 菊判T目 76.5kg スーパーブラック1°