「宮本常一写真図録第2集――日本人の暮らし 昭和37〜39年」の刷りがあがった。本文写真は、第1集よりはるかに美しく仕上がった。作り手自ら云ふのもアレだが、内容的にもかなり充実したものになった、と思ふ。図録第3集は、さらなる“上”をめざさにゃならん。「自分の書いたものが敵に見えてくる」と、故・住井すゑ氏が云うていた。だからこそ、昨日よりも今日、今日よりも明日。表現することは生きること。商いと人生は止まらない列車だ。
しかしまあ、難産ぢゃった。あとは……売れてくで〜
【新刊案内】
宮本常一写真図録 第2集――日本人の暮らし 昭和37〜39年
周防大島文化交流センター・東京写真月間実行委員会((社)日本写真協会・東京都写真美術館)編著
宮本常一 写真
森本孝・高橋延明 監修
林哲夫 装幀
2009年2月10日出来予定
A5判並製173頁 本体2300円+税 ISBN978-4-944173-59-4 C0336
[帯 推薦文より]
足に目がある。目は日本を見続けている。
民俗学者・宮本常一は、日本全国を旅して9万カット以上という膨大な量の写真を撮影した。歩くこと、撮り続けることからしか何も見えてこない。彼の写真からはそんな強い意志が伝わってくる。
飯沢耕太郎(写真評論家)
[内容]
東京写真月間2008(同実行委員会=(社)日本写真協会、東京都写真美術館主催。2008年5月28日〜6月10日、銀座・ニコンサロン)で好評を博した周防大島文化交流センターによる企画展示「宮本常一が歩いた日本 昭和37年〜39年」のダイジェスト版を第1章に配し、第2〜7章では同時期のカットを新たに選び直した。宮本撮影のネガ1本(ハーフ判で約70カット)をプレビューするコンタクトシートも収録。庶民のありふれた日常生活を見つめつづけた宮本の、旅の手法にアプローチする一冊。
[目次]
はじめに(森本孝)
1 宮本常一が歩いた日本――昭和37〜39年
東京写真月間2008パネル展示より16点
2 大隅半島 昭和37年
二度目の大隅半島の旅(森本孝)
宮本常一の写真から 1 宮本先生と九州を歩く 芳賀日出男(民俗写真家)
3 見島 昭和37年
三度にわたる見島調査(清水満幸)
宮本常一の写真から 2 萩・再発見――宮本常一のまなざしを追う活動から 清水満幸(萩博物館学芸員)
4 天竜川 昭和38年
天竜川流域の村を訪ねる(森本孝)
宮本常一の写真から 3 戦後伊那谷の農村を歩く 田村善次郎(武蔵野美術大学名誉教授)
5 下北半島 昭和38〜39年
下北の旅(森本孝)
宮本常一の写真から 4 下北の思い出 森本孝(元日本観光文化研究所「あるくみるきく」編集長)
6 礼文島 昭和39年
礼文島での見聞(森本孝)
宮本常一の写真から 5 宮本常一の写真にふれて 岡元博(元周防大島文化交流センター職員)
7 周防大島 昭和39年
周防大島 属島の旅(川口智)
宮本常一の写真から 6 周防大島で考えたこと 高崎裕太(周防大島文化交流センター学芸員)
解説 写真家をこえた写真家、宮本常一
高橋延明(写真家/ヴィジュアルプロデューサー/東京写真月間2008運営委員)
資料篇
周防大島文化交流センター活動記録
宮本常一の調査ノート『宮本常一 農漁村採訪録』頒布のお知らせ
周防大島文化交流センター 案内
[用紙・刷色]
カバー ピケ ミルク 四六判Y目 120kg K+DIC200/2°
帯 ピケ ミルク 四六判Y目 90kg K/1°
表紙 OKフェザーワルツ しんじゅ 四六判Y目 170kg K/1°
見返 OKフェザーワルツ 鼠 四六判Y目 120kg
本文 コスモバルキー A判T目66kg
第2回宮本常一写真講座 2月14日(土)開催!
詳細→ http://www.mizunowa.com/book/book-shousai/b-photo4/miyamoto-chirasi1.pdf