祥月命日

今春から初夏にかけての新刊の編集のため、先週の土曜日以降、事実上の缶詰生活を強いられている。どうしても必要な資料があるので図書館や書店に出掛けることはあるのだが、長居ができない。どうにもこうにも、尻に火がつきまくっている。嗚呼……確定申告も始まるし……。去年の売上げは創業以来最低最悪。徒に借金増やしただけ。それでも消費税申告せえってか?


中国新聞文化面コラム「緑地帯」連載中の拙文「島びと三代の記」(計8回)の第5回「祖父と義足」掲載紙が届く。2月14日付。片足のない男の断片。亡くなってまるまる四半世紀を経たいまとなっても埋めきれぬ時間の堆積がそこにある。祖父の足を奪った十五年戦争は、いまだ過去ではない。掲載日は祥月命日。これも何かの縁か。