広島市民球場。

mizunowa2006-09-14

【14日】
朝9時過ぎの電話で外注の仕事が入り、午後からイキナリ広島出張と相成る。新幹線で動けば広島は近いとはいえ、移動やら仕込みやら含めるとほぼまる1日つぶれる。とはいえ、本業が絶不調で困り果てているなかでギャラの発生する仕事が入るのは実に有り難い。これがなければ生きていけないのも事実。
身支度を整えて大阪に立ち寄って件のブツを受け取り、一路広島へ。現地での仕事は短時間で片付くのだが、この世に二つとない大事なブツを直接送り届けるという責任もあり、移動中トイレに立つこともできない。こうした五臓六腑(ぢつは私には胆嚢がないから五臓五腑、一つ足りんのだが)をチクチク刺すやうなピリピリ具合は、助手なしでの撮影の仕事にも通じるような気がする。
仕事が片付いたところで、市内の本屋さん1軒集金。夕刻Sさん、Mさんと会い、年末からの出版企画を詰める。近場で軽く呑んだ後、仕事場に戻るSさんと別れ平和公園をぷらぷらする。原爆ドームの近くまで来ると、道路の向こう側からカネ太鼓に音程の外れたトランペットが聴こえてくる。ラッキーセブンだろう。スタンドからジェット風船が飛んできた。市民球場の広島・阪神戦。街なかに球場があるのはエエなあ。写専時代のホームグラウンドだった難波の、今はなき大阪球場を思い出した。1500円払って外野席に入り、カープうろんをあてに呑み直す。やっぱりドームはつまらん。野球はピンポンではない(註…私の認識では、卓球はスポーツ、ピンポンはおちゃらけ。今は亡き奧目のはっちゃんこと岡八郎さんのギャグが根底にある)。
久しぶりに球場らしい球場で野球を見物させてもらった。
西宮、日生、藤井寺、大阪……狭くて汚いけれども……否、だからこそいい球場だった。阪急ブレーブス南海ホークス近鉄バファローズも今はない(オリックス・バファローズなんか死んでも認めん! バカにするのもエエ加減にせえ)。やっぱり広島は大したもんやな、と。それに反して、関西の、この救いようのない落ち込み具合を思わずにはいられなかった。