振り子式通勤電車。

【3月4日】
大急ぎの撮影が入り、CPのMさんと2人で長崎まで日帰り出張してきた。電車だけで往復10時間、現地に5時間半。折悪く長崎ランタンフェスティバルの最終日とあって博多・長崎間の特急かもめはエラい混みようで、通勤電車よろしく往き帰りとも立たされた。
お互い歳の所為か、疲れがきたのか、それとも仕事あがりに注入したガソリンが効いたのか、帰りのかもめではデッキに立ったままうつらうつらする。時々滅茶苦茶な揺れで目を覚ます。“白いかもめ”という車輌、これが減速せずにカーブを通過できる振り子電車ときたもんで、座ってる分にはいいのだが立ってる分には大変だ。かなり無茶な運転してまへんか、という話になる。昔の冷房ついてへん直角椅子のボロい客車のほうが乗り心地よかったでっせ。ほな、何で今の電車のほうがひどい揺れ方するんやろうね。特急ですからね、“荷物”が早よに着けばそれでええんでせう。等々。
京都・長崎間の特急かもめが朝から晩まで1日かかって走っていた時代があった。新幹線博多開業の1975年までのことだ。当時、神戸と大島を往き来するのに朝から晩までかかっていて、山陽本線の急行つくしをよく使っていた。いまでもそうだが、(人間が安くできている所為か)在来線で長時間乗る分には新幹線ほどには草臥れない。狭苦しい「のぞみ」と振り子特急、移動時間は短くとも却ってこちらのほうが草臥れるやうな気がする。