阪急の高架沿いの怪しげな呑み屋を、1年ぶりに訪ねた。御影高校山岳部40回生装備チーフM君が見つけてきたお店だ。去年の2月、同窓会のあとM君と2人で数件梯子してここに辿り着いたわけで、一体何をアテに何を呑んだのかすら憶えていなかったりする。あのクソ寒いなか御影から春日野道までひたすら歩くといふのが、山岳部の山岳部たる所以。
今回はリーダーM君も参加、はからずも山岳部の同窓会となる。装備班D君にも電話を入れたが、仕事が忙しくて抜けられへんさうで残念なり。
どういう脈絡か知らんけど、リーダーM君は最近「ゆきゆきて、神軍」のビデオを観て感動したんだと。故・奥崎謙三といへば、神戸が生んだ三大キ○○イの一人ぢゃないか。戦争中「敵前逃亡」の罪で部下2人を射殺した元上官を訪ね、年老いて身体の具合もよろしくない相手を糾弾どころかバチバチにシバきまわすときたもんで、あまりのオッサンのブチ切れ具合に、殺された兵士のご遺族も引いてしまうという、いやー、あれはごっついで。中学校のときの英語の先生が奥崎を尊敬していたのを思い出した。どーでもええ話だが、晩年の奥崎は荷物の手押し車を歩行器代わりに「射精の高齢記録を打ち立てたる！」と云うて、福原のソープ街に通っていたという。
そやそや。神大医学部の近く、有馬街道沿いに奥崎の家があって、「田中角栄を死刑にせよ！」とか何とかでっかい看板を掲げていたんですワ。最晩年にはそれが「ゴッドワールドの会」に書き換えられたわけで、ここまでくりゃもはや意味不明だったのだが……。とにかくファンキーなお家で、あの写真を撮っとかへんかったのは失敗だった。
奥崎の話題から始まって、やっぱり神戸ってオモロイ街やのう、とリーダーM君が云う。彼は10年以上広島で勤めていたのだが、転職して神戸に戻る腹づもりを固めたやうである。装備チーフM君も最近大阪から神戸に戻ってきた。ま、ええこっちゃ。
ホルモンをアテに、マッコルリと焼酎、3人あわせて2升は呑んだ。ほんま、ようやる。
