すまんですのう、キレてばっかで。

mizunowa2007-08-05

【写真】
7月30日午前5時過ぎ、神戸六甲アイランド新居浜東港行おれんじホープの食堂にて。


【30日】
徹夜明け、午前4時過ぎにアジトを出て、六甲アイランド5時30分発新居浜東港行おれんじホープの積荷となる。風呂、メシ、酒、寝る。
多喜浜から新居浜ICに向かうつもりが道を間違い、新居浜駅前に出てしまう。ここでも再開発が始まっている。駅前まるごと工事現場、何もない。ロータリーの縁にええ感じの駅前食堂が1軒だけ残っているが、時間の問題か……。数年後には、ここにぺらっぺらな町並みが出来上がっていることだらう。
午後、松山着。ドヤを探して車を転がしていると、大街道の横断歩道で、いよてつ高島屋個展のため滞在中の戌画伯と地元民Hさんを発見。こちらには気づかない様子だったが、人混みの中にあってもあの2人は目立つのう……。
松山市役所のTさんと2人で新聞社を廻る。「宮本常一写真図録第1集 瀬戸内海の島と町――広島・周防・松山付近」(周防大島文化交流センター編著/森本孝監修)で、松山、忽那諸島だけで1章割いている。それをもって、地元執筆者への取材を依頼する。書評とは別枠で、いわゆる「地ネタ」として地方紙の社会面や全国紙の地方面にとりあげてもらえば、けっこう売れたりする……ことがある。それに備えて、紀伊國屋書店松山店、銀天街の丸三書店本店に直納品する。


【31日】
午前、ある雑誌の取材を受ける。儲からない零細の地方出版社をそれでも続けるのは何故か、などについて。詳細は後日。
午後、松山空港で同業者Mさんを拾い、三津浜港から伊保田港へ。安下庄のアジトで、コイワシ刺身、アジ叩き、スクガラスをあてに夜半まで酒盛り。Mさん差し入れの青酎が旨い。


【1日】
午後東和総合センター、「宮本常一生誕100年記念のつどい」で本を売る。会場入口に町教委と農文協、少し離れてウチ、隣に郷土大学、が陣取る。「宮本常一写真図録」は周防大島文化交流センターへの委託分を町教委が販売することになっているのだが、売り場は1ヵ所でも多い方がよいので、まとめて預かってきてウチのコーナーにも並べる。


「つどい」のメインは、ノンフィクション作家佐野眞一さんの講演と俳優坂本長利さんによるひとり芝居「土佐源氏」。それと、周防大島文化交流センターによるパネル展示「宮本常一が歩いた昭和30年代の日本」。そうすると、偉いさんてんこ盛りの「記念式典」は余計だな、こりゃ。夕方、近くの服部屋敷で行われた「宮本常一を語る車座談義」なんてお話にならぬ。大体が、当の宮本家や観文研など宮本門下の人々が参加していないところで宮本宮本と盛り上がるのは是如何に。「権威」とは最も遠いところにいた人を、「100歳のおたんぜう日」を期して「権威」として「顕彰」し神棚にまつりあげる、そんな醜悪な構図に辟易する。


それはさておき。商売しながら、キレさうになったことを二つだけ。
お隣のコーナー。休憩がはねて佐野さんの講演、坂本さんのひとり芝居が始まったら、みーんな会場の中に入ってしまい店番不在。盗んでいくやうな悪いヤツはそうそういないだらうが、品物を並べている責任があるのだから、最低1人は張り付かなければならない。それがまったくわかっとらん。おカネは持って入ったやうだが、そんな問題ではない。
……ほれ見てみい。途中からでも、ぱらぱらと人が入ってくるだろうがッ。売り場を覗いて行く人もいる。当然、応対する。お隣の品物を指してこれほしいんですけど、という人がいる。仕方がないから、私が代わりに販売して売上を預かる。次の休憩時間になって出てきた店番氏に「留守中売れましたで」とおカネを差し出しても、一言の礼もない。別に礼を云うてもらいたくてやっとるわけぢゃないのだがね……。それよりか、裏方が、お客さんと一緒にイベントに「参加」してどないすんねんな?
挙げ句……「つどい」がはねてお客さんが出てくる。しばらくは滞留する。農文協も町教委もウチもまだお客さんの相手をしているその最中に、お隣だけちゃっちゃと撤収してしまった。ヤル気あるんか!? お隣のコーナーがすっからかんになった後、実際にお客さんが来て「買いたかったんですけど……」と云われた。


で……。「宮本常一写真図録」は69冊売れた。まったく売れへんのんちゃうかと危惧していただけに、幸先の良いスタートにひと安心。ただ、あれだけ宮本宮本と声高に宣っている郷土大学の関係者で、当日「宮本常一写真図録」を買うて行った人は、町教委の店番氏によると2人だけだったさうな。残念至極。


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7月28日付「みずのわBCC放送」を、「岡村淳のオフレコ日記」(7月28日付)に引用して頂いております。ブラジルの移民100周年記念と見事にオーバーラップするさうです。

7月28日付直リン http://www.100nen.com.br/ja/okajun/000156/20070729003575.cfm?j=1
岡村淳のオフレコ日記 http://www.100nen.com.br/ja/okajun/